これからの教育をあれこれ考える

未来を見据え、持続可能に生きていける子どもたちを育てるために、学校で何ができるのかを試行錯誤中です。

小学校でのプログラミング教育について~子どもに本当につけるべき力とは?~

プログラミング教育について考えたい。

わたし自信は、プログラミングが好きだから、

どんどん授業に取り入れたいのだが、

そうではない先生がたくさんいるのが現状である。

もちろんそれは当たり前のこと。

わたしだって、音楽や図工については、苦手だから

他の人にやってもらえるなら、やってもらいたい。

 

だからこそ、プログラミング教育を通して、本当に子どもにつけたい力について

考えたいと思う。

 

率直に言うと、

プログラミングを体験することを通して、

論理的思考力を付けることだと考えている。

 

では、論理的思考力とはなんだろう。

最近読んだ本がとても分かりやすかったので、まとめてみた。

※参考にしてください。

 

マンガでやさしくわかる小学生からはじめる論理的思考力
 

 

論理的思考力には、3つの柱がある。

①未知の問題でも解法を予想してチャレンジする力。

 (こうなったら、こうなるから・・・・。こういう方法をためしてみるか!)

 

②チャレンジの結果から学ぶ力。(なぜ成功、失敗したのか。今後どうするか)

 

③自分で考えて、周りと協力する力。

 

これは、予測不可能な今の時代を生き抜くために必要な力だと、私は考えている。

この先どうなっていくかわからない時代だからこそ、

どんな困難にでも立ち向かっていく力が必要である。

問題を発見し、どうしたら解決できるのか考え(①の部分)、

解決できなかった場合は何がいけなかったのか、どういう改善ができるかを考え(②)

協力を要請し、解決に向かっていく(③)

こういった力が必要なのだということである。

 

つまり、

子どもたちにつけなければならない、論理的思考力は

「問題を解決するために、周りと協力しながら試行錯誤する力」

ということかな?

 

では、そのためにどんな思考力が必要なのか。

本を参考にして、簡単にまとめると

・問題を見つける力

・問題解決までの流れを分解したり、原因と考えられることを分類する力

・仮説を立てる力

PDCAをうまくまわす力

ということ。(本に出てきた順番を変えていますが。)

 

なるほど。確かに、自分が何かトラブルを抱えた時に、どう解決するかというと、

こんな流れになっていると思う。

 

では、これをプログラミングに置き換えて考えてみよう。

まずは「こんな動きをさせたい」という目標を決める。

次に「めざす動きを細分化する。」右足を出して、左足を出して・・みたいな。

それから「そのためのプログラムを考える」

 →このときに、この命令をしたら、こう動くだろう・・・と仮説を立てる。

そして、実際にプログラミングをする。

最後に、動かしてみる。

 

当然、うまく動かない。

何が問題なのか、自分が作ったプログラムを再確認しながら

原因を探す。→問題を探すことにつながる

 

この過程をペアやグループですれば、協力もするだろう。

 

プログラミング体験授業は、こんな感じですればよいのかな?

とにかくやってみよう!

 

 

 

6Csまとめ

6Csについて、自分なりにまとめてみる。

実践も交えながら。

 

6Csについて、詳しくはこちらの本をご覧ください。

具体例もたくさん書いてあり、とても分かりやすいです。

 

科学が教える、子育て成功への道

科学が教える、子育て成功への道

  • 作者: キャシー・ハーシュ=パセック,ロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ,今井むつみ,市川力
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2017/08/19
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6Cs 

コラボレーション

コミュニケーション

コンテンツ

クリティカルシンキング

クリエイティブイノベーション

コンフィデンス

   

6つの力は独立しているわけではない。

コラボレーションしながらコミュニケーションをする力を高める。

そして、コミュニケーションをとることで、より深く、活用できるコンテンツが身につく。

さらに、コンテンツを組み合わせたり、コンテンツをもとにして判断したり、コンテンツを疑うことによりクリティカルシンキングが身についていく。

クリティカルシンキングが身につけば、自分自身や地域や地球の課題が見えてくる。そこで解決のためにクリエイティブイノベーションが必要となるのだ。

そして、クリエイティブイノベーションしたことを実践するためにはコンフィデンスがなければ挑戦できない。このように、6つの力が支えっているのである。

 

例えば、町探検。いや、ここは「町探索」と言った方がよいかな。

とにかく、自分たちの住んでいる町を探索する。

あてもなく。目的もなく。とにかく、目に入ったもの、興味があるものを

どんどん見つける。教師は、ジェネレーターとして、いっしょになって探索を楽しむ。

ときには「この葉っぱすごい!」とか、

「なんでこんな形なんだろう?」と、大きな声でぼやく。

そうすることで興味をもてる子もいるはず。

この時間がコラボレーション。

一緒にやりとりしながら探索を楽しむ。

 

そして、学校に帰り、気づいたことをどんどん伝えあう。

そんな中で「俺もそれ気づいた!気になった」

「〇〇道路にも同じ葉っぱがあったよ!」

と、意見がどんどんつながっていく。

これがコミュニケーション。

そんな中で「なんで?」とか「これってなんだろう?」

が生まれる。

そこで初めて調べたり、学習したり、場合によっては教師が教えたりすればよい。

そうすることで、子どもたちにとってより生きた知識になる。

自分たちで気になって追究したことだからどんどん調べも進む。

これがコンテンツ。

ここまででも楽しい学習になりそう。

 

でも、さらに続く。

欲を言えば、この状況でもう一回探索へいきたい。

それにより、「あ!この葉っぱが〇〇だ!」

「実はこの用水路はこんな歴史があるんだよ!」と、

身につけたコンテンツをどんどん教え合う姿が見られるだろう。

そして、そんな中で、説明がつかないことも生まれるはず。

そこで一度自分の学びや考えを振り返ることになる。

それがクリティカルシンキング

 

探索を終えた後、おそらく子どもたちは新たな疑問について

さらに探究を進めるだろう。ここまで子どもたちの心に火が付けば、

あとは子どもの自主性に任せればよい。

そんな中で新しい情報がどんどんつけたされていく。

これがクリエイティブイノベーションにつながる。

 

そして、自分たちで探索し、探究した成果を発表し合えば、

自信につながるはずだ。これでコンフィデンスも高まる。

 

こんな学習を、年間1回でもできたらいいなあ。

 

挑戦あるのみ!

 

 

 

学んだことを生かす実践「パフォーマンス課題」に挑戦

算数の体積の学習。

学んだことを生かし、答えのない問題に挑戦してほしいと思い、

パフォーマンス課題を考えてみた。

地域の自然を生かして、世界遺産をデザインさせてみた。

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話し合いでは、

「もしここの長さが2mだったら・・・・

 せまくて人が入れないか。」

「でもここを10mにすると、もう体積が2000をオーバーしてしまう!」

なんて意見がでた。

思ったより論理的に考えられる子どもたち。

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色々なアイデアを創り出すこともでき、

楽しい実践だった。

うれしかったのは

「今まで受けてきた算数の授業でいちばん楽しかった」

という発言や

「俺たちの建物がいちばんだよな!」とそれぞれの班が自分たちの建物に自信をもっていたこと。

本物の建築士がそうであるように、自分の建物に誇りをもってくれたのはすごくうれしい。

 

今後も、もっとパフォーマンス課題に挑戦したい。

 

どなたか、アドバイス、実践例、参考図書を教えていただけませんか?

教え込み重視の学校現場

前回のブログの続きです。

今回はコンテンツについて。

今の学校で行われている授業は、

教師が一方的に教え込むことが重視されている。

「アクティブラーニング」になるように授業改善が進められていますが、

なかなか、というかほとんどできていないのが現状。

 

なぜ変わらないのだろう。

考えられる理由は3つかなあと思う。

1つ目は「変化することに対して不安に思っている教師が多い」こと。

2つ目は「今まで自分たちがしてきたことに自信をもちすぎている」こと。

そして、3つ目。正直、これがいちばん可能性高いけれど、

「教師が今の社会のニーズやこれからどんな社会になっていくか全くわかっていない、分かろうとしない」ということ。

本を読まない、SNSをしない、勉強会に参加しようとしない人が本当に多い。

教師は多忙だから、時間がないのはよくわかる。

でも、これからの子どもたちのことを考えるなら、教師が学ぶ必要はあると思う。

逆に、削ればいいと思う仕事もたくさんある。

遠足、校則、電話・・・・

うまく削ればいいのに。もっと子どもたちのことを考え、学ぶ時間を作る仕組みにするべきだなあ。

 

そして、こんな状況だから、

いまだに明治時代から変わらない、

教科書を使ってコンテンツを教え込む授業をする。

聖徳太子」という名前は知っていても、何をなしえた人物かわからない。

「〇〇年に何があった」は言えるけど、そのことが原因でその後の何につながったのかはわかっていない。

そんな広く浅いコンテンツを教えこんだところで、実生活で生きて働くコンテンツにならない。

 

だからこそ、コラボレーション、コミュニケーションをしながら自分たちで問題を見つけ出すことが必要。

問題を解決するためには、色々調べなければならない。理科、算数、社会・・・

色々なことで学び、知っているコンテンツを、問題解決のためにどんどん活用する。

そうすることで生きて働くコンテンツになる。

 

反対に、子どもたちが問題意識をもっていれば、

教師が教え込んだとしても、子どもがすぐに覚えられて使えるコンテンツに

なるのではないか。

 

そう考えると、

やっぱり、学習の導入(単元の導入)がもっとも大切なんだろうな。

 

結局はコラボレーション、コミュニケーションを楽しむことがスタート。

そういうことだと実感。

これから大切な力=6Cs

予測不可能な時代。

ブーカ時代。

今の子どもたちは大変な時代を生きることになる。

 

そこで必要となる力は、6Cs(シックスシーズ)であると言われている。

詳しくはこの本を参考にしてください。

 

科学が教える、子育て成功への道

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簡単にまとめると、

6つのCは、

コラボレーション

コミュニケーション

コンテンツ

クリティカルシンキング

クリエイティブイノベーション

コンフィデンス

である。

この6つの力は独立しているわけではない。

コラボレーションしながらコミュニケーションをする力を高める。

そして、コミュニケーションをとることで、より深く、活用できるコンテンツが身につく。

さらに、コンテンツを組み合わせたり、コンテンツをもとにして判断したり、コンテンツを疑うことによりクリティカルシンキングが身についていく。

クリティカルシンキングが身につけば、自分自身や地域や地球の課題が見えてくる。そこで解決のためにクリエイティブイノベーションが必要となるのだ。

そして、クリエイティブイノベーションしたことを実践するためにはコンフィデンスがなければ挑戦できない。このように、6つの力が支えっているのである。

 

これを授業の流れで考えると

コラボレーション、コミュニケーションをしながら自分が解決したい問題を見出す。

こうすることで、教師が問題を与えるよりも、子どもたちが主体的に考えようとするだろう。このとき、どんな問題が出るのか予想し、ある程度集約するように促すのが普通なんだろうけど、私はどんな問題がでるかわからないほうがわくわくするなあ。

これが「迷子上等」なんだと思う。

やりたいこと、調べたいこと、楽しいと思えることは、子どもたち1人1人ごとに違うはず。だから、本来は、みんなで一つの問題に取り組むことは、子どもたちの主体性を育てることにならないんだろうな。

学校現場でどこまで「迷子上等」をつらぬけるのか。これは今年の私の課題。

ひとまず、迷子になっても安心して突き進めるよう、

学級を子どもたちの安全基地にしたいと思う。

そんな学級づくりをしていこう。

何を言っても受け入れられる、どんな挑戦も周りが応援してくれる。

多様な考え、価値観があってあたりまえだという雰囲気の学級。

本物の「みんなちがってみんないい」

そんな学級をめざそう。

 

コンテンツ以降は、次のブログでまとめたいと思います。

迷子上等!気の向くままに探索することの大切さ

探索。

特定の制約条件を満たす物を見つけ出す行動のこと。(辞書によると)

つまり、ゴールがあって、そのゴールに向かって試行錯誤することなのかな。

 

でも、ゴールまでの道のりはまっすぐではない。

だからこそ、気の向くままにできるようにしたい。

子どもたちの興味や関心は個人差がある。

この個人差は大切にしたい。お互いに大切にし合える学級にしたい。

 

自分がしたいこと、興味があること、楽しそうなこと、わくわくすること。

そのひとつひとつを調べたり、追究していきながら、

お互いの調べたことがつながりあい、やがてゴールにたどり着く。

ひとつひとつの点がつながって、

やがて大きな線や点になるように。

 

でも・・・

最近、ゴールにたどり着かなくてもいいや!って思っている自分がいる。

むしろ、たどり着かない方が楽しい。

子どもたちひとりひとりの興味が広がり、好きなものが広がる。

そうすることで、新たな可能性が生まれるのではないかな。

そんな気がしている。

 

ただし、そこまで自由に探索するためには

やっぱり、最終的に戻ってこれる「安全基地」が必要なんだろうな。

それは、息子を見ながら、ふと思ったこと。

息子は、はいはいができるようになり、

家中、好きなところ探索している。そして、楽しそうなところがあると止まり、

漁り、舐め、確かめ、そして次の所へ向かう。

つかれると私か妻の所へ戻り、休憩をする。少しの間抱っこされると安心して眠る。

そして、次の探索へ向かう。

 

果たして、今の学校は安全基地になりえているのだろうか?

人と違う行動をすると怒られ、同調圧力がかかっている。

同じ時間に、同じ内容の勉強を、同じようにさせられる。

もちろん、個性もばらばらな子どもたちなのに。

そこから見直していかないと、ほんとの意味で安心できないんだろうな。

 

まずは、すべての子どもが安心して探索に向かえる学級をめざしたい。

 

初めてのブログ

自分の思いを、言葉にするのが苦手で。

相手に分かりやすくアウトプットする練習もかねて、

ブログを始めました。

 書く内容としては、

子育て×教育×探究

 

子どもがわくわくするような授業実践、

これからの学校教育、

読んだ本のまとめ

こんなことを書いていけたらよいなと思います。

 

よろしくお願いします。